この本は全435語のビールにまつわる言葉を国語辞典のようにまとめています。
カラー漫画のように読める手軽で分かりやすい内容となっています。
スタイル(ビールの種類)が55語。
ブルワリー(お酒を造っているところ)が45語。
残りはビールにまつわる雑学を学べますし、ビールというフィルターを通して歴史も学べます。
例えば、以前読んだ新版 ビールの図鑑が野球の各球団の解説本とするなら、
この本は面白い選手のエピソードや、珍プレー好プレーを紹介しているような雰囲気となっています。
ビールを楽しく学びたい人にはうってつけな内容です。
合間に掲載されているビアコラムがおすすめ!
個人的には6つあるビアコラムのうち2つが特におすすめです。
98ページの瀬尾裕樹子さんが書いた【女子というコラム】。
ホワイトビールは女性受けが良いと得意げに思い込んでいる男性には耳が痛くハッとさせられる内容となっています笑
私もハッとしました。
2つ目は、174ページの京都醸造株式会社さんのコラム。
ウェールズ人、カナダ人、アメリカ人が京都でブルワリーをスタートするストーリーが掲載されています。
コラムの始まりだけちょっと紹介。
「まず醸造所を設け、醸造と販売が十分にできることが証明できたら、営業開始の2ヶ月ぐらい前に申請書を提出してください。」
「ちょっと待って下さい…許可が出る保証は無いけど、先に資金を調達して醸造所を設立するということですか?」
「そうです。」
「ビールが売れることをどうやって証明したらいいのでしょう?」
「バーと連絡を取って、販売がはじまったら買い取ろうと思っている量を書類に記入してもらうんですよ。」
「知らない人に連絡してまだ存在しないブルワリーの書類に署名してもらうということですか?」
「そういうことです。」
2016年 株式会社誠文堂新光社 著 リース恵美 ビール語辞典 174Pより引用
かなり無理ゲーくさい。3人の冒険はこうして始まりました。
これから実際にブルワリーをスタートしたいなーと考えている人も参考になると思います。
最後に
ビール語辞典とありますが、イラストで直感的に手軽に理解出来るので入門書としても使えます。
自分自身ビールに詳しくなりたいと思ったときに初めて手にした書籍だったと記憶しています。
雑学が沢山載っているので、しばらく放置して読むと新しい発見もあり、長く楽しめる1冊です。
コメントを残す